認知症対策2
状況
父(72才)は現在自宅(土地と建物は父名義)に一人暮らしをしています。
最近は、体の調子を崩すことも多くなり、判断能力の低下(認知症等)も心配するようになりました。
そんな中、長男の提案で、今の建物を取り壊すなり建て替えるなりをして、長男家族と同居するために2世帯住宅を建築できないかという話をしています。
しかし、建物の取り壊しや建て替え、二世帯住宅の建築、金融機関との融資を受けるための各種契約など、少し長期になりそうで体力的にも心配です。
なにかいい手はないでしょうか?
解決策
父と長男で下記の信託契約を締結します。
委託者兼受益者:父
受託者:長男
信託財産:自宅(土地と建物)、現金
信託終了時期:父が死亡した時
上記の信託契約の内容には、受託者である長男に建物の解体や建て替え、2世帯住宅の建築請負契約、融資に際しての各種契約や担保権設定の権限を持たせるように設計します。
このようにしておけば、たとえ父が認知症を発症する等の状況になっても、受託者である息子が信託目的に従って自分の判断で契約等をすることができます。
また、信託終了時の残余財産の帰属先を長男(又は次男)にするのか、信託財産にしなかった父固有の財産については遺言書を残すのかなどの検討も必要です。
家族信託・民事信託の活用事例
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