相続人全員が相続放棄をしたら相続財産はどうなりますか?

法定相続の順位

第一順位:
第二順位:直系尊属(親、祖父母・・・)
第三順位:兄弟姉妹

配偶者は常に相続人になります。

 

 

上記は、法定相続人の順位です。

例えば、子供が相続放棄をする(又はいない)と第二順位の親や祖父母が相続人になります。
次に、親や祖父母が相続放棄をする(又はいない)と第三順位の兄弟姉妹が相続人になります。
最後に、兄弟姉妹が相続放棄をする(又はいない)と相続人がいない状態になります。


このように、相続人の全員が相続放棄をした場合(又は、相続人がいない場合)、相続財産はどうなるのでしょうか?

 

結論から申し上げますと、相続財産は「国庫に帰属」します。

しかし、国庫に帰属するまでには『相続財産管理人の申立て』をして、被相続人の債権者特定遺贈を受けた者特別縁故者などがいないか調査をする必要があり、それでもなおこれらの利害関係人が見つからない場合に最終的に国庫に帰属することになります。

相続財産管理人の申立てから国庫に帰属するまで一年以上の期間がかかることと、数十万円から100万円程の費用がかかることもありますので、少しエネルギーのいる手続きになります。

 

相続財産管理人選任の申立てをする主なケース

① 相続放棄をしたけれども、相続財産の管理をしなければならない場合

相続放棄をしたとしても、相続財産が適切に管理されるようになるまで、相続放棄をした者が相続財産の管理をすることになります。
もし、これをサボって相続財産を毀損したり、不動産の管理懈怠で周辺に損害を与えたりすると、債権者や周辺住民などから損害賠償請求を受ける可能性もあります。

このような場合に、相続財産管理人の選任申立てをすると、相続財産管理人に財産を引き渡して管理をしてもらうことになりますので、相続放棄をした者は財産の管理から解放されます。

 

② 被相続人の債権者

被相続人にお金を貸していた者などは、相続人がいない場合や相続人全員が相続放棄をしてしまうと、お金を返してもらえなくなってしまうので、被相続人の債権者は相続財産管理人の選任申立てをして、相続財産管理人からお金を返済してもらうことができます。

 

③ 特別縁故者

被相続人の内縁関係だった者や、被相続人に対して老後のお世話をしていた方など、法定相続人ではないけれども被相続人と深く関わりがあるような人は、被相続人の相続財産から一定額の分与を受けることができます。

上記のような者を「特別縁故者」と呼びますが、特別縁故者として認められるには相続人が不在の場合に、相続財産管理人の選任の申立てをして、その手続きの中で裁判所から特別縁故者と認定される必要があります。

つまり、相続人がいない場合や、相続人全員が相続放棄をしている場合には、特別縁故者として相続財産管理人選任の申立てをすることになります。

 

 

相続財産管理人選任の申立てについては『相続人がいなくなった場合の手続き』をご覧ください

 

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