遺産分割協議のやり直しはできますか？

一度成立した遺産分割協議をやり直したいと考える方もいるのではないでしょうか？

結論としましては、遺産分割協議のやり直しは可能です。

要件は相続人全員の合意です。（最判平2.9.27）
（その他遺産分割協議が無効な場合や、取り消すべき事由があるような場合も遺産分割協議を再度行うことになります。）

当たり前と言えば当たり前ですが、相続人全員がやり直しをすることに賛成していなければ、一度成立した遺産分割協議の内容を変更することはできません。
相続人の一人から一方的に遺産分割協議の合意を解除したりすることはできないということです。

なお、遺産分割協議をやり直した場合には、税務上は新たな財産権の移転として処理をされるので、税金が発生する可能性があることに注意が必要です。

遺産分割協議のやり直しと登記手続き

一度成立した遺産分割協議を再度やり直した場合、登記手続きは基本的に下記のような処理をすることになると思います。

所有者が被相続人名義の場合

相続登記

法定相続登記がされている場合

遺産分割による登記

１度目の遺産分割協議に基づいて相続登記が既にされている場合

合意解除により所有権移転登記を抹消をしてから相続登記

なお、ケースによっては所有権更正登記や、真正な登記名義人への回復登記などで対応することも可能性としては考えられますので、司法書士に相談をすることをおススメいたします。