24.相続する財産が自宅(土地と建物)くらいしかないのですが、相続対策は必要ですか?

 

必ず相続対策をしなければいけない、というわけではありませんが、相続対策をしておくことで無用なトラブルを避け、相続手続きをスムーズに行うことができます。

 

一般のご家庭では、遺産相続における財産が自宅とわずかな預貯金だけ、というケースがほとんどかと思います。
財産は自宅くらいだし特に相続対策はしなくてもいいや、と判断するのは尚早です。相続においては、「財産が自宅(とわずかな預貯金)だけ」ということが争いの元になることも珍しくありません。

 

相続財産は自宅だけで、相続人が複数いるような場合、誰が自宅を相続するのかという問題があります。
これは一見シンプルな問題にも思えますが、実は結構厄介なのです。

例えば、父・母・長男・次男の4人家族で父のめぼしい財産は自宅くらいという場合、母が自宅に暮らしているから自宅は母が全部相続すればいいよ、ということで子供を含めた相続人間で話し合いがまとまればそれで一件落着なのですが、なかなかそうはいかないご家族も多いです。
相続人の中には、自分も財産がほしいと主張して譲らない方もいます。

 

では、どのような対策が考えられるでしょうか?

 

遺言書で対策する場合

仮に、父が「自宅は母に相続させる」という遺言書を遺したとしても、財産をもらえない長男と次男には遺留分がありますので、遺留分減殺請求権を行使されれば自宅の持ち分をあげることになります(長男と次男が遺留分を主張しなければ上げる必要はありません)。

長男と次男に自宅以外の財産を遺すことで遺留分を満たすことができればいいですが、自宅以外の財産がなければそれもできません。

遺言書の付言事項で、長男と次男には納得するように伝言を遺すことはできますが、そこに法的拘束力はないので効果は未知数です。

換価分割で対策する場合

相続財産(自宅)を売却(お金に換価)して、その売却代金を相続人間で分ける方法を換価分割と言います。

しかし、自宅を売ってその売却代金を相続人間で分けても、自宅で暮らしていた母は住む場所を失ってしまいます。
自宅で引続き暮らす母としては換価分割での方法は避けたいところです。

代償分割で対策する場合

代償分割とは、母が自宅を全て相続する代わり(代償)に、長男・次男に金銭等の財産をあげる相続方法を言います。
しかし、母に代償金を支払えるだけの金銭がなければ代償分割はできません。


この代償金を確保するために生命保険を利用することも一つの方法です。
自宅を相続させる相続人(母)を受取人とする生命保険に加入することで、母はその生命保険金を代償金に充てることが可能になります。

生命保険金は相続財産ではなく、遺産分割の対象にもならないので、母は生命保険金を全て受け取ることができます。

なお、死亡保険金は「みなし相続財産」として相続税が課税されますが、「500万円×法定相続人の数」の非課税枠がありますので、生命保険をうまく活用することで相続対策をすることも可能です。
(関連情報として「相続放棄と生命保険金」もご参照ください。)

まとめ

相続では、どこで争いが起こるかわかりません。
仲の良かった家族が、お金が絡むことで険悪なムードになってしまうことも珍しくありません。

ウチの家族は仲が良いから、ウチはたいした財産はないから、と安心するのは少し早いのかもしれません、

今一度、どのような相続対策をすれば円満な家族関係を維持していけるのか検討してみてはいかがでしょうか?

 

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